「より良い状態を得るためのインスツルメンテーション、メインテナンスのために~歯科衛生士が知っておきたい解剖学~」を受講してきました。
今回の講演は3名の先生による、咀嚼、摂食嚥下をはじめ、歯牙の解剖学的形態や長期的なメインテナンスから見えてくることなど多岐にわたりました。
私たちは普段何気無く、そして当たり前のように食べたり飲んだりしていますが、実はとても複雑な作業なのです。
咀嚼、すなわち「噛む」ということは口唇、頬、舌など多くの組織の共同作業で、効率よく唾液を混ぜ込んでいます。
そして飲み込みやすく作り変えた食物は順次、舌が舌の後方へ送っていくという作業をして嚥下、つまり飲み込みます。
高齢者など筋組織自体に衰えがみられると、「タ行、カ行などの発音が聞き取りにくくなった」などのサインが出てきます。
これは咀嚼から嚥下に至る機能を担っている筋群は発音を担う筋群と同じであることから起こる現象です。
また「むせるようになった」というサインは筋群の協調運動に乱れが生じた可能性を示唆しいます。
これらは日常の会話から気付く事も多いので、患者さんとお話をする時はそういった事にも注意を向けておく必要があると学べました。
歯科衛生士の山口先生、松本先生の講演では、歯根の形態をイメージして処置する大切さ、長期的なメインテナンスにおける歯科衛生士の役割、重要性を再確認できました。
さまざまな患者さんの「今一番大切な事」を見極めて色々な提案や処置が出来るよう今後もしっかりと勉強して、学んだ事を日々の診療に生かしていきたいで